2012年7月17日火曜日

バスケット型のバッグ


新作のフェルトバッグが出来上がりました!

通常はエアーマットシートなどの両面が平らなもの
または平らな面を表にはりあわせた型を
縮むことを想定して用意します。

レインボー染めした羊毛を少し契って丸くして
出来上がりをイメージしながら
型の上に並べお湯で濡らして模様を落ち着かせます。

ペットボトルのふたに数カ所穴をあけて
そのなかにシャンプーを少し垂らし60℃くらいの
お湯を入れたものを使っています。

その上に羊毛の束(トップ)を指で挟んで薄く契って
繊維を同じ方向にむけて型より少しはみ出すくらいに全体に並べていきます。
型を時計回りに方向を90度変えて繊維の方向が縦横となるように羊毛を重ね
4層かさねたところでお湯を繊維全体に行き渡らせるようにかけて
ビニール袋を切ったものなどのシートを全体に被せて
手でおさえてしごくようにして密着させます。

ひっくり返して、はみ出した羊毛を折り返して中へ寄せるように
また同じように羊毛を重ねこれを2回ずつくりかえし
バッグの場合耐久性も考えて両面8層くらいで
型をくるむようにします。

ここからはひたすら手で摩擦…
目安としては繊維の方向にそって最初は優しく10分程度
さらに方向をかえて強く引き寄せるように5分程度…
両面摩擦をし終えて、繊維がからんでひっぱっても抜けないようなら
切り開いて型を取り出して今度は立体にしていきます。
ひっくり返すと柄の入った表の面があらわれます。

つなぎめの段差がなくなるようにひっぱって擦ったり
丸くなるようにしわがなくなるように擦ったり、
ハンドル部分を固くなるように擦ったり…

擦るときは、スーパーのお肉や野菜などを入れる
薄いビニール袋を手にはめ
石けんをつけて滑りやすくしています。

さらに棒にまいて時々お湯をかけながら方向を変えながら
50回ずつくらいローリングを繰り返し
しっかりと形が決まるまで、バッグの場合は
物を入れることを想定して丈夫に仕上げます。

変形しないくらい縮んで形が決まったら
お湯ですすいでネットに入れて数秒脱水機にかけ
タオルなどを入れてスチームアイロンをかけるなどして
形を整えて乾かします。

今回はまんまるの型とバケツ型の型を使って
ハンドル部分も切って一体化したものをつくりました。
(この型を使って帽子をつくることもできます。)

羊毛の種類によっても縮む率や仕上がり風合いが違います。
今回はイングリッシュカラードという染めていない
ナチュラルな羊毛を使いましたので
ややぱさついた感じで、少し時間もかかりました。

羊毛の量はつくりたいものの大きさや厚みによって違いますが
最初に重さを計って分けておきます。今回は16等分。

白い毛や黒い毛が混じって霜降りのように
絵の具をたらしたような模様にしてみました。

このようにイメージしたものを
羊毛に自分の手で力を加えて、形状を記憶させるように作り上げる。

想い通りにできる、またはそれ以上
または予想と違ってと…
何事もやってみないとわかりません。

縮絨という繊維がからんで縮むという現象について
私なりにフェイスブックページのノートに書いてみました。
興味のある方は是非、アカウントのない方は登録して
フェイスブックページもどうぞご覧下さい。



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